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ビール

ウィキペディアの「チェコ」によると、ビールの年間消費量が世界一、 一人当たり161.5Lで日本の3.3倍で、全員が毎日ジョッキ1杯飲む計算。 チェコビールは古きよき製法を守っていて、次のような特徴。

プラハから西へ車で1時間、ジャテツのビール祭りに行ってきた。 ジャテツはドイツ語だとザーツで、ザーツホップの一大生産地になっている。 写真は高さ 5m ほどのホップ畑の見本。ホップ摘み放題。 つるなので頭に飾った人々も多数。

ジャテツは人口2万人ほどでふだんは静かな田舎町のようだが、 お祭りの時はステージもできて夜遅くまでコンサートなども。 右の写真はジャテツの中心部にある、ホップを意識したタワー。 石畳の通りや広場にビールメーカ100社ほどのテントが並ぶ。

生ビールがプラカップで1杯150円ほど。 食べ物の屋台も充実。お祭価格で1杯250円ほどするが、 肉と野菜がたくさん入って素朴な味付けがいい。

移動遊園地は1回300円のジェットコースターもあって子どもも楽しめる。 サントリーがここからたくさんホップを買っているようで、 いい場所に出展して盛況だった。日本人が浴衣で営業。

開会場の横にあるホップ博物館にて、 昔は床の穴から落として階下にぶら下げた麻袋にホップを詰めていたらしい。 KIRIN YOKOHAMA 宛てのホップも。

開会場の横にあるビアレストラン U Orloie にて。 地元の人も子どもからお年寄までビールを楽しむ。 左の写真奥はチェコ料理定番のビーフシチュー、グラーシュ。 たいていジャガイモと小麦粉を混ぜて蒸したようなクネドリーキ (ドイツ語だとクネーデル) が付け合わせに。 ビアレストラン (pivovar) の食事はどこもおいしい。 肉 200g のプレートが1000から1500円、豪華なサラダが500から1000円くらい。 右の写真はプラハの有名なビアレストラン、ウ・フレクー U Fleku で、 ビールは1種類なのでジョッキが空になるとどんどん置きに来て紙に印を付ける。

ホップはほとんど収穫が終わっていたが、ジャテツ郊外には広大なホップ畑が。 高さ 5m くらい。

Budweiser の本家、ブドヴァイゼル・ブドバーの工場見学。1人600円で1時間ほど。 右は併設の博物館にて。本家と関係ないアンハイザー・ブッシュ社がアメリカで 「バドワイザー」を商標登録してしまって、 アメリカで売りにくくなった経緯を説明した資料。

工場の中から鉄道や20トントレーラーでどんどん運んでいる。

Pivovar Cerna Hora のホップを使った生け花とホップの形の電灯。 右は Pivovarska Starobrno にあったビール瓶をたくさん使った照明。

Bohemia Regent の工場の入口にあった、ホップの形でタップの付いたの噴水。

チェコ最大で元祖ピルスナーのピルスナー・ウルケルの工場にて。 工場の面積は 2ha、大きめの小学校くらいと意外に小さく、 24時間稼働してチェコ全体の消費量の半分を作るらしい。 増産したいが土地がないとのこと。 麦汁の温度を段階的に上げるために、普通は熱湯を投入するが、 チェコでは麦汁の3分の1くらいを取り出して沸騰させて再投入する。 コクが強くなるが、釜が1つ多く必要になる。 写真の手前の釜で麦汁を沸騰させて奥の釜へ一気に投入するため、 手前の釜が高くなっている。

今でも一部のビールを木樽で発酵させていて試飲できる。 酵母無ろ過で、新鮮なザーツホップの草っぽい後味と強いボディ、かすかに甘み、 それらが絶妙なバランスでよい。 アサヒビールが出資しているようで、 レストランには場違いなスーパードライの宣伝が。 レストランの入口にはホップの装飾。

プラハで見かけた、ビールタンクのあるパブ。 タンクローリーで入れに来るらしい。 チェコに限らないが、ジョッキはスポンジで1個2秒くらいこすって、 ためた水に2回漬けておしまい。見ると飲む気をなくす。


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