リアルエールは炭酸が弱いからレバーを引くだけでは出てこない。ハンドポンプをガコガコ倒して注ぐ (写真左)。炭酸が弱いからほとんど泡のないビール。エールは一般にぬるくてやや甘くてやや華やかな香りがある。
イギリスの食事はよくないという話を聞くが、そんなことはないと思います。素材を生かした素朴な料理が多い。主食はパンよりじゃがいも。手前の料理が代表的なフィッシュアンドチップス。白身魚のフライにポテトフライ、それに生野菜のサラダやグリーンピースなどが付く。これで6ポンドほど。
スコットランドのパブではよいウイスキーをショットで飲めるところも多い。アバディーンのパブで、マッカラン30年が1杯約17ポンド、25年が約11ポンドだった。
本格的な午後の紅茶は楽しまなかったが、カフェでもクロテッドクリームの挟まったスコーンを食べられる。
ロンドンの西郊外、Chiswick にある Fuller's の工場。見学は要予約で、1時間くらいで5ポンド、1パイント飲ませてくれる。安全ジャケットを着て工場内を回る。今は使ってない銅の釜や開放型発酵桶。
ラガーの総本山がミュンヘン郊外の
ヴァイエンシュテファン
なら、エールの総本山はロンドンの 180km 北西の田舎町バートンオントレント (Burton on Trent)。日本でもバスのペールエールを飲める。バスはクアーズに買収されたので、バスミュージアムはクアーズビジターセンターになって、バスの面影はない。中のパブも普通のパブになっていて、由緒正しいエールは工場内のマイクロブルワリーでちょっと造っている程度。がっかり。
博物館にはお目当てのバートンユニオンシステムがあった。ラガー (下面醗酵) では逆円錐型の発酵タンク (シリンドロコニカルタンク) で酵母を下に沈めるが、エール (上面発酵) では樽の上に吹き出させて回収する。ただし、最近はエールもシリンドロコニカルタンクを使って、今やバートンユニオンシステムを使ってるのはバートンではマーストンズだけだそうです。駐車場に当時の巨大なバートンユニオンシステムがそのまま展示してある。
ヨークの 14km 西南西、タドキャスター (Tadcaster) にあるジョンスミス (John Smith)。大きい工場。周辺のパブで飲める。
グラスゴーの西 18km の Houston Brewery のレストラン Fox & Hounds。よいエールと食事を楽しめる。
関連リンク: リアルエールとは (Good Beer Club)