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IRIE FFF-PCM2B に Linux をインストール
2023年12月、長い通勤時間用に小型ノート PC (UMPC) を買ってみた。
Celeron N4120 4コア 1.1GHz, 8インチ WUXGA 液晶、128GB SSD、
657g、幅 201mm。電車で立っていても作業できる。
キーボードの Tab [ { あたりが Fn と同時押しで癖があるが、まあ慣れる。
Lenovo Yoga Book C930 が壊れたので買い替えた。
Linux は Fedora 39 を入れる。
仕事で Red Hat 系を使うのが多いのと、標準のリポジトリが充実しているため。
M.2 SATA 2242 の空きポートに増設。
Fedora の本家 の
Workstation Live からインストール。
Live イメージの入った USB メモリを挿して、
Fn + F7 キーを押しながら電源を入れて起動ドライブを選ぶ。
Del キーを押しながら BIOS へ。
動くもの:
- タッチパネル、オプティカルマウス (OFN センサ) - 90度左に回っているので
xinput で設定。
文字化けしているが UTF-8 でそのままでよい。
- 音 - GNOME 以外で使うなら自分を audio グループに入れる。
マイクで入力できなかったため、wpctl status で調べて wpctl set-default 48
に切り替え。
- 内蔵カメラ - xawtv, Zoom で確認、音と同じく video グループに入れる。
- 加速度センサ - monitor-sensor で確認
動かないもの:
dnf install パッケージ名 でインストール 。
興味のある方は芳名帳などからお尋ねください。
- oclock, xcalc, xload: X の歴史的なアプリケーション。
- xterm: X 標準の端末。メモリ消費は gnome-terminal の3分の1。
- japanese-bitmap-fonts: xterm, GhostScript などで日本語を表示するため。
- ipa-ex-{mincho,gothic}: 日本語ベクトルフォント。
- emacs: Unix で事実上標準のテキストエディタというか統合環境。X で動かさずに端末上でよければ emacs-nox が軽い。
- emacs-ddskk, ibus-skk: 軽くて熟練の必要な仮名漢字変換 SKK。
- ibus-daemon を動かして ibus engine skk
でウェブブラウザなどほかの X のアプリから日本語入力。
- fvwm: 軽い Window Manager。
メモリ消費は gnome が 240MB、xfwm4 (xfce) が 95MB;fvwm が 15MB だった。
2.7.0 版、大きめのアプリをアイコン化している時に
仮想デスクトップを切り替えると異常終了する?
- postgresql-server: PostgreSQL サーバ。Perl から使うために perl-DBI, perl-DBD-Pg も。
- httpd: apache HTTP サーバ
- nkf, lv: 高速な日本語コード変換、lgrep で日本語文字列を検索
nmh: 電子メールクライアント。
- 自作の jpick コマンドで JIS と UTF-8 の本文も検索。
- w3m, w3m-el: Emacs で動くテキストベースのウェブブラウザ -
軽さが売りだがこの端末だと遅くて、何をするにも2秒くらいかかる。
EWW なら0.5秒だがフォームへの日本語入力が UTF-8 だけ?
- gv, evince: GhostScript のフロントエンド。
a2ps: テキストファイルを PostScript に変換して印刷。
- texlive に依存するため 728MB 必要と言われて入れるのをやめる。
u2ps にする。
- efax: FAX 送受信、/usr/bin/fax に自分の電話番号などを追加。
- RATOC の USB fax modem REX-USB56 が /dev/ttyACM0 で認識する。
- gnuplot: グラフを書くプログラム。
- gimp: ビットマップ画像編集。
- xawtv: webcam コマンドでウェブカメラの画像記録。
UVC (USB video class) 準拠の ELECOM UCAM-DLU130H で動作確認。
- zbar: zbarcam で QR コード読み込み
- sox: 音声ファイルの書式変換、音量や再生速度などのフィルタ。
- icedax: cdda2wav で CD オーディオをリッピング。
- fbterm, fbida: X を使わず日本語を表示したり画像を表示したり。
画面が90度左に回る。fbterm -r1 -s24 で起動。
コンソールはカーネルパラメタ fbcon=rotate:1 で正常。
- onboard, florence: スクリーンキーボード、仮想キーボード。
マウスの機能もある onboard を使っていたがこの環境ではよく core dump。
Windows PC で共有されているプリンタや
Linux 機に USB 接続されているプリンタに CUPS から印刷してみる。
Windows で共有されているプリンタ
firefox や w3m などのウェブブラウザで
http://localhost:631/ を開く。
CUPS の版によって次の項目を尋ねる順序が違うが、
Administration → Add Printer からだいたい次のように設定。
項目 | 設定
|
---|
Name | lp
|
Location | 人にわかりやすいように適当に
|
Description | 人にわかりやすいように適当に
|
Device | Windows Printer via SAMBA
|
URI | smb://コンピュータ名/共有名 (Windows 側の名前を指定)
|
Maker | EPSON
|
Model | LP-S380DN, PX-S155 などで成功
|
Paper Size | A4
|
以上の設定で lpr -Plp PostScriptファイル で印刷、
lpq -Plp で状態確認。
USB 接続のプリンタ
EPSON のインクジェットプリンタ/スキャナ EP-705A で印刷と画像取り込み。
EPSON から Linux ドライバが提供されている。
インストール環境まで用意してくれたエプソンに感謝。
epson-inkjet-printer-escpr-1.6.9-1lsb3.2.x86_64.rpm と
epson-printer-utility-1.0.0-1lsb3.2.x86_64.rpm
を使わせていただく。
sudo rpm -U epson-....x86_64.rpm でインストール。
CUPS にプリンタを追加するには、README には
sudo lpadmin -p ep705a -v usb:/EPSON/EP-705A\ Series -P /opt/epson-inkjet-printer-escpr/ppds/Epson/Epson-EP-705A_Series-epson-inkjet-printer-escpr.ppd.gz -E
のような方法が書かれているが、
プリンタを USB でつなぐと http://localhost:631/ で
Add Printer から EP-705A Series を選べるようになった。
ついでにスキャナを使うために
iscan-bundle-1.0.0.x86.rpm.tar.gz をダウンロード。展開して
sudo ./install.sh を実行すると、
約100個のパッケージを yum してインストールできた。対話型の
iscan コマンドが Windows 同様のユーザインタフェース。
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