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Lenovo Yoga Book C930 に Linux をインストール
長い通勤時間用にノート PC とタブレットの中間のを買ってみた。
Intel Core m3-7Y30 1.0-2.6GHz, 10.8インチ WQXGA 液晶、128GB SSD、
775g、幅 260mm。
非常に軽いので、電車で立っていても液晶画面を折り畳んでタブレットのようにして
作業できる。キーボードが E-ink で打鍵感はないが、まあ慣れる。
IdeaPad Flex 10 から買い替えた。
Linux は Fedora 32 を入れてみる (2021年11月、Fedora 34 に)。
仕事で Red Hat 系を使うのが多いのと、標準のリポジトリが充実しているため。
Fedora の本家 の
Live からインストール。
Live イメージの入った USB メモリを挿して、
音量大ボタンを押しながら電源を入れて BIOS メニューに入る。
secure boot と fast boot を無効にして USB ドライブから起動するが、
起動後に Eink キーボードが消える。
Eink ファームウェア アップデートを実行して解決。
動くもの:
- タッチパネル - 90度回っているので
xinput set-prop "Wacom HID 5182 Finger touch" "Coordinate Transformation Matrix" 0 1 0 -1 0 1 0 0 1
- 音
- Fedora 32 で動いていたが 34 に更新して pulse から pipewire
に変わったら音が出なくなった。
Fedora 34 Live では音が出るので設定の問題っぽい。
- 加速度、照度センサ - monitor-sensor で確認
動かないもの:
- 内蔵カメラ
- 指紋センサ
- Eink キーボードへの描画
dnf install パッケージ名 でインストール 。
興味のある方は芳名帳などからお尋ねください。
- xorg-x11-apps: oclock, xbiff, xload などの X の歴史的なアプリケーション。
- xterm: X 標準の端末。メモリ消費は gnome-terminal の4分の1。
- japanese-bitmap-fonts: xterm, GhostScript などで日本語を表示するため。
- ipa-ex-{mincho,gothic}: 日本語ベクトルフォント。
- emacs: Unix で事実上標準のテキストエディタというか統合環境。X で動かさずに端末上でよければ emacs-nox が軽い。
- emacs-ddskk, ibus-skk: 軽くて熟練の必要な仮名漢字変換 SKK。
- ibus-daemon を動かして ibus engine skk
でウェブブラウザなどほかの X のアプリから日本語入力。
- fvwm: 軽い Window Manager。メモリ消費は gnome が 197MB、fvwm が 12MB、歴史的な twm が 5MB だった。
- postgresql-server: PostgreSQL サーバ。Perl から使うために perl-DBI, perl-DBD-Pg も。
- httpd: apache HTTP サーバ
- nkf: 高速な日本語コード変換。
nmh: 電子メールクライアント。
- 自作の jpick コマンドで JIS と UTF-8 の本文も検索。
- w3m, w3m-el: Emacs で動くテキストベースのウェブブラウザ。
- gv, evince: GhostScript のフロントエンド。
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a2ps: テキストファイルを PostScript に変換して印刷。
- texlive に依存するため 428MB 必要と言われて入れるのをやめる。
u2ps にする。
- efax: FAX 送受信、/usr/bin/fax に自分の電話番号などを追加。
- RATOC の USB fax modem REX-USB56 が /dev/ttyACM0 で認識する。
- gnuplot: グラフを書くプログラム。
- gimp: ビットマップ画像編集。
- xawtv: webcam コマンドでウェブカメラの画像記録。UVC (USB video class) 準拠の ELECOM UCAM-DLU130H で動作確認。
- sox: 音声ファイルの書式変換、音量や再生速度などのフィルタ。
- icedax: cdda2wav で CD オーディオをリッピング。
- gpsdrive: GPS 受信機につないで道案内。
- 起動時に -c オプションで指定した waypoint の地図を表示できたが、
Unknown option -c と言われるので、way.txt
を読んで gpsdriverc を書き換えて起動する
gps スクリプトを作った。
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- jfbterm, fbida: X を使わず日本語を表示したり画像を表示したり。
- 画面が90度左に回る。
コンソールはカーネルパラメタ fbcon=rotate:1 で正常。
- onboard: gnome 以外でタッチパネルから文字入力するための仮想キーボード
- florence のほうが軽そうだが、1分くらい使っていると異常終了する。
Windows PC で共有されているプリンタや
Linux 機に USB 接続されているプリンタに CUPS から印刷してみる。
Windows で共有されているプリンタ
firefox や w3m などのウェブブラウザで
http://localhost:631/ を開く。
CUPS の版によって次の項目を尋ねる順序が違うが、
Administration → Add Printer からだいたい次のように設定。
項目 | 設定
|
---|
Name | lp
|
Location | 人にわかりやすいように適当に
|
Description | 人にわかりやすいように適当に
|
Device | Windows Printer via SAMBA
|
URI | smb://コンピュータ名/共有名 (Windows 側の名前を指定)
|
Maker | EPSON
|
Model | LP-S310, LP-S7500 で成功
|
Paper Size | A4
|
以上の設定で lpr -Plp PostScriptファイル で印刷、
lpq -Plp で状態確認。
USB 接続のプリンタ
EPSON のインクジェットプリンタ/スキャナ EP-705A で印刷と画像取り込み。
EPSON から Linux ドライバが提供されている。
インストール環境まで用意してくれたエプソンに感謝。
epson-inkjet-printer-escpr-1.6.9-1lsb3.2.x86_64.rpm と
epson-printer-utility-1.0.0-1lsb3.2.x86_64.rpm
を使わせていただく。
sudo rpm -U epson-....x86_64.rpm でインストール。
CUPS にプリンタを追加するには、README には
sudo lpadmin -p ep705a -v usb:/EPSON/EP-705A\ Series -P /opt/epson-inkjet-printer-escpr/ppds/Epson/Epson-EP-705A_Series-epson-inkjet-printer-escpr.ppd.gz -E
のような方法が書かれているが、
プリンタを USB でつなぐと http://localhost:631/ で
Add Printer から EP-705A Series を選べるようになった。
ついでにスキャナを使うために
iscan-bundle-1.0.0.x86.rpm.tar.gz をダウンロード。展開して
sudo ./install.sh を実行すると、
約100個のパッケージを yum してインストールできた。対話型の
iscan コマンドが Windows 同様のユーザインタフェース。
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